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わが会社人生に悔いなし№21

シニアライフ

前回は、私が担当する名古屋地区での出来事をお話しました。今回は、自分のエリアの営業所だけでなく、他の地区も責任を持つ立場になり、全国的にも問題になりつつあったことについてお話しします。私は退社していますが、ここでは「わが社」と言わせていただいています。

現在の性能に対する家づくりの原点

1999年に今までの産学協同の活動でお世話になっいる我が国が誇る大学にわが社のホールが建設されることになり、2000年にホールが完成しました。この建物は、未来に残る構造物として、木造の大きな建設物として、建設業界の中でも注目を浴びた建物でした。毎年、わが社の日として、このホールで昇進を祝う会が行われています。

そのころ、住宅業界では、家具に使われている建材・住宅に使われる材料で化学物質による体の変調が起きる「シックハウス症候群」が問題になっていました。家の中に入ると目やのどの痛み、頭痛、吐き気、疲労感などの体調が悪化する人が多数出て問題視されていました。その中で、私のエリア内のお客様が同様の症状が出て私が対応をしていました。病院では、化学物質過敏症という病名で診察を受けていました。

大きな方向性の決断の時が来る

先の大学の化学物質の権威の先生に指導を仰ぎ、「室内空気室分析実験」を行いました。名古屋のビルの倉庫内でわが社で使用している材料見本を作成して、分析装置を購入して、その材料を使用した見本での空気室の分析調査を行い、同時にその方のおうちのお部屋の室内の化学物質の分析調査を本社の社員と一緒に行いました。その結果。わが社で使用している部屋の空気質は問題ないことがわかりました。原因の特定は、難しかったですが、ちょうどその方が具合が悪くなった時と相まって、裏にスーパー銭湯が建設され、その毎日煙突から出る煙が怪しいかもということもありましたが、結論は出ませんでした。その方は、できるだけ窓を開けずにしっかり換気できる部屋で過ごすことにし、徐々に良くなってきました。
そのころ、名古屋でも化学物質過敏症の方の調査を行うNPOの会に私も参加させて頂き、医師・化学物質調査会社・環境調査関係の方と患者の家の測定をして、家の様々な改良のお手伝いをさせて頂きました。改良とは、自然の材料を使用した工事がメインでしたが、先のわが社のお客様は、外の汚れた空気を入れないで、家の空気の循環を図ることにより、改善されつつあったので建築的な性能を改善するかこのグループのようにできるだけ自然の材料で家づくりをするか議論がありました。
結局、わが社は家の性能でこの化学物質と対峙することになったと思います。そして、今の家づくりに繋がったように思います。プリウスのような性能の良い車が走り、地球温暖化に対応する性能のいい家が次々に生まれる様な住宅業界になったと思います。この会社の方向性を性能に舵を切った当時のわが社は、すごい先見性のある会社だと今でもつくづく思います。

次回は、工事課での他のエリアの対応した経験をお話ししたいと思います。ぜひ、ご覧ください。

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